『谷崎潤一郎読本』に「クィア作家としての谷崎潤一郎」を寄稿しました

『谷崎潤一郎読本』(五味渕典嗣・日高佳紀編、翰林書房、2016)に、「クィア作家としての谷崎潤一郎」という文章を寄稿しました。未完の小説「鮫人」(1920)と谷崎の初期の代表作の一つ「秘密」(1911)の分析を通じて、ある人のクィアネスを補強するために女性たちが置かれていた状況について考えました。1980年代のエイズ危機と切り離せない形ではじまったクィア批評は、性、身体、欲望の規範的なあり方を問うと同時に、特定の人々が暴力や死に晒されてしまう社会的な条件そのものを問うてきました。この論考でもそのことを前提にして書きました。21世紀の谷崎読本、ぜひともお手にとってください。

 

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谷崎潤一郎読本
五味渕典嗣・日高佳紀[編]
あなたの知らない「谷崎」が、ここにいる。 
「谷崎潤一郎全作品事典」を含む、21世紀の文学入門。
テクスト、メディア、文化と芸術、研究の現在とキーワード
複数の視点から気鋭の研究者たちが挑む──。
不世出の文豪が開いた、豊饒なる文学世界の見取り図。
座談会──複数の「谷崎」をめぐって
 明里千章、千葉俊二、西野厚志、細江光、五味渕典嗣、日高佳紀
Ⅰ──小説機械、谷崎潤一郎
 千葉俊二/大浦康介/飯田祐子/五味渕典嗣/日高佳紀
Ⅱ──谷崎をめぐるメディア・イメージ 
 徳永夏子/篠崎美生子/平野芳信/山本亮介/笹尾佳代/安藤徹/
 井原あや/杉山欣也 
Ⅲ──接続するテクスト
 城殿智行/木股知史/真銅正宏/中村ともえ/石川巧 
Ⅳ──谷崎テクストの現在地
 金子明雄/生方智子/岩川ありさ/森岡卓司/榊原理智/西村将洋/
 坪井秀人/瀬崎圭二/牧義之/西野厚志 
Ⅴ──データ室・谷崎潤一郎全作品事典